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2006年07月23日

●ティーレマン/シュトラウス「アラベラ」



「アラベラ」のDVDを週末に観たのだが、いやあ、面白かった。筋立てはある種俗っぽいのだが、シュトラウスとホフマンスタールにかかれば、こんなにも優美な芸術に昇華するとは、と強く思った次第。総じて実に安定した演奏で、華やかなものに仕立て上げられていた。

新国立劇場にもしばしば来演するマンドリーカ役のヴォルフガング・ブレンデルは、力強く男らしいマンドリーカを歌っていて実にすばらしかった。2007年6月に新国立劇場で上演される「ファルスタッフ」に出演するので、今度は生でも是非観てみたいところである。

それから、出色の出来映えだと思ったのはマッテオ役のデイビッド・キューブラー。焦燥感に駆られるマッテオを実に上手く表現していた。ちなみに、どこかで観たことある歌手だな、とおもったら、1996年のグラインドボーン音楽祭の「ルル」でアルヴァ役を歌っていて、NHKでも放映されたしDVD化もされている。これも名盤になると思うのでおすすめ。

楽しみの少ない昨今にあって、実に良い思いをさせてくれたDVDであった。アラベラのDVDはこの盤しか出ていないので、絶版にならないうちに是非観ておいた方がよいだろう。

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