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2004年12月31日

●ことしのまとめ

今年のまとめをしてみたいと思います。

年の前半は5月までの季節ものの仕事で忙しく、また仕事上のトラブルにも見舞われたおかげで、さんざんなものでした。おかげで5月から6月まで体調を崩すことになりました。6月の終わり頃から、復調しまた本を読み始めたりしましたが、9月末までの季節ものの仕事のおかげで、9月の後半から11月半ばぐらいまでまた体調を崩しました。

大きな仕事を二つやったわけですが(事務システム開発なんですが)、結構プレッシャーも強くて大変です。先日読んだ辻先生の御本の中に「法王無謬説」というのがありました。宗教指導者には誤りがあってはならない。従って、もし誤りがあったとしてもそれは誤りではなく正しいのである、というもの。それにならって「教師無謬説」というものが成立しうるか否かで、福永武彦さんと論争したそうです。辻先生は「教師無謬説」は成立してはならない、と福永先生に反論したのだとか。無謬説というより、間違ったところについてはなぜ間違えたのかを検討議論した方がいいのだ、と立論したそうです。この「無誤謬説」というものは、我々の仕事においても当てはまるわけで、プロジェクトのリーダーは簡単に自分の誤りを認めてはならないのであって、「PM無謬説」も成立するわけです。そうじゃないと誰もついてこなくなってしまう。だから、無誤謬のPMを演じるわけです(会社に入って演じることがとてもうまくなりました。でも演技が本当にならないように気をつけなければなりませんが)。とはいえ、「無謬説」に基づいて自分の誤りでさえまるで計画したかのように語るのも結構しんどいんですよね…。

今年良かったことと言えば、「辻邦生展」へ行けたことと、ミュンヘンに旅行をしたことぐらいでしょう。それ以外はどうかなあ、といった感じです。本もあまり読めませんでしたし。リヒャルト・シュトラウスのオペラを三つ見に行けたことも良かったことかも知れません。「サロメ」も「インテルメッツォ」も「エレクトラ」も良くできたオペラでした。

●紅白

紅白歌合戦を何となく見ているのだが、ジョン・健・ヌッツォの歌がなかなか良い。盛り上がったところで微妙に歌を遅らせるあたり、さすが。クライバーが言うように、歌手はオーケストラと少々ずらして歌うのが良いらしい。そのほうが歌詞がくっきり浮き上がるのだそうだ。

2004年12月28日

●会社も明日で終わり。

会社も明日で終わり。だが、年が明ければまた仕事。心の安らぐ日はいつ訪れるというのだろうか?
会社への行き帰りはリヒャルト・シュトラウスのオペラを聞く。「エレクトラ」と「ナクソス島のアリアドネ」。「エレクトラ」は、もちろん題材として厳しいわけだし、暗く陰鬱な場面が多いのだが、クリソテミスの歌うメロディの美しさが飛び抜けている。あるいは、オギストの死を知ったクリテムテストラが笑いながら去る場面の躍動感とか。「エレクトラ」は確かに難解で、作曲者や台本作家の意図を完全に理解するまでには至っていないのだけれど、それでも断片断片の旋律や和声の美しさを「味わう」ことだけでも、価値のあることに違いない。全体の理解にはほど遠いにしても、「複製芸術」の再帰的な鑑賞によって理解はスパイラル的に深まっていくはず。

インド洋湾岸の津波の惨禍はきわめて厳しいもの。朝日新聞によれば、犠牲者が7万人に達する恐れがあるという。中越地震の被害も大変なものだが、被害に遭った国々の経済状況は政情に鑑みると、復興への道のりや助かった人々こそこれからの生活の厳しさは想像に絶する。
古代中国では天災は為政者の徳の不足によるものだとされていたはず。今年の災害が、そうでないことを願うばかりであるが…。

2004年12月26日

●今日も実によい天気。

今日も実によい天気。昨日一日中臥せっていたので、なかなか寝付けず、少々朝寝坊。しかしながら良い天気。年賀状を印刷して、一言添えたところまで完了。明日発送予定。
今日はモーツァルトのピアノソナタを聴いて過ごす。あとは、「影のない女」の第三幕をBGMがてら鑑賞。皇帝が石になっているシーン界隈とそれ以降の救済のシーンの緊張と弛緩のダイナミクスレンジのものすごさ。カタストローフとそこからのアウフヘーベンを表現するパワーはこれぐらいでなければならない。モーツァルトのソナタを聞いていると、ソナチネアルバムに入っているピースが。バレンボイムの全曲廉価盤(EMI)を聞いているのだが、素人が弾くのとは全く違う。そこでかみさんと話したのは、眼力をつけるためには良いものだけではなく、そうでないものも受容しなければならない、ということ。自分の拙い演奏を知っているからこそ、バレンボイムの演奏の真価の理解へと近づくことができる。
大学の友人からメールが来た。久々だったので実に嬉しい。近々一席設ける予定。

●シラー「レーベン」

cover


独旅行中にジャケ買いをする。Saturnという家電店にて。Electronic Beatという棚に置いてあった。試聴をして気に入ったので購入。ほとんどシンセサイザーの音を使っていて、生楽器の影すら見あたらない。音楽を聴こうとする欲望の中には、なんらかの欲求不満を解決するという目的があるわけだが、この冷たい空間系の音にどっぷりと浸かっていると、ありとあらゆる不浄のものが洗い流される気分。嫉妬心とか憎悪感とかね。iTuneで曲名をダウンロードするとEasy Listeningとジャンル分けされていたけれど、分かる気もする。これを「癒し」なんていう言葉で表したくはないけれど。

斬新な音楽ほど倦怠との闘いを強いられるわけだが、僕の中ではまだその闘いの火蓋は切って落とされているわけではない。

2004年12月25日

●旅行の疲れにより、寝

旅行の疲れにより、寝込み続ける。夜は年賀状作成。

2004年12月23日

●帰国

本日夜無事帰国。フランクフルト経由で帰国したわけだが、フランクフルトでの除雪作業と滑走路の混雑で離陸は2時間遅れ。帰宅は10時前までずれ込んでしまう。だが、遅延のおかげで時差ぼけが少ない。独時間の午前2時頃に眠り、日本時間午後2時頃眼をさます。これで正味4時間の睡眠を取ったことになったわけだし、寝過ぎたわけでもないので、今晩もこれから眠ることができる。
ミュンヘンに7日間滞在したわけだが、それでも見尽くせない感じ。これはもう住むしかないのかもしれない。
旅行中のことはその日付へ今後加えていく予定。