Sponsored Link

2006年01月07日

●ヨハヒム・キューン「サバイバー」

ヨアヒム・キューンの未発掘音源「サバイバー」を聴くのだが、この既聴感たるや、初めて聴く音源とは思えない。これぞ、黄金期のマイケル・ブレッカーであるといっても言い過ぎではあるまい。
もちろん、ヨアヒム・キューンやエディ・ゴメス、ボブ・ミュンツァーらの演奏もそうなのだが、マイケル・ブレッカーのこの時代(1981年録音)の、ジャズともフュージョンともつかない雰囲気がたまらない。ステップスのスモーキン・イン・ザ・ピット的なグルーブ感とかもたり感などが感じられるのである。メカニカルなソロを聴くと、先日同様アドレナリンの分泌が促進されるのを感じる。クローズ型のヘッドフォンで一人になって聴きたい演奏だなあ、と思う。誰にも聴かせたくない、独り占めしたい演奏だなあ、と思うのである。

こうしてまた一枚愛聴版が増えることになったのである。

2006年01月04日

●ランディ・ブレッカー、マイケル・ブレカー/サム・スカンク・ファンク

まずは、謹賀新年。今年もよろしくお願いします。

cover

体調を崩してからというものの、とんと新宿に行くことも少なくなり、タワーレコードからも足が遠のいていたのだが、この年末に本当に久しぶりにタワーレコードに向かう。9Fのジャズ・クラシック売り場も遠く感じるような有様。でも、今日は楽しみがあった。ブレッカーの新譜が3枚ほど出ていることを知っていたからである。遅きに失した感もあるが早速購入。その3枚のうちの1枚がこの「サムスカンクファンク」である。

あまりに有名なブレッカーブラザーズの名曲をタイトルに冠したこのアルバムジャケットを見ると見慣れたロゴが。WDRというロゴである。WDRとは、West Deutsche Rundfunkの略称である。つまり、西ドイツ放送協会の略で、ケルンにある放送局なのである。WDRは交響楽団も擁している。西ドイツ放送交響楽団であり、あの巨匠ギュンター・ヴァントがブルックナーの名演を数多く残したオーケストラなのである。WDRがビッグバンドまで擁していたとは知らなかった。ちなみにウェブサイトはこちらである。

名曲「サムスカンクファンク」や「スポンジ」がビックバンド付きで演奏されているアルバム。ベースはウィル・リー、ドラムはピーター・アースキン、キーボードはジム・ベアードと来れば、垂涎ものである。

そしてその期待は裏切られることなく、年末年始の僕を楽しませてくれた。ビックバンドの分厚いホーンセクションに裏打ちされたサムスカンクファンクの旋律は、まるで攻城杭のように圧倒的な破壊力を持つのであるし、重騎兵のような機動力を持つのであった。マイケル・ブレッカーのソロは言わずもがなすばらしい。僕は、こういうマイケルのソロが一番好きなのである。ストレート・アヘッドなジャズとはひと味違う奔放さと緻密さの同居するソロは、アドレナリンの分泌を促すに足りないことはない。

というわけで、未聴の方々には是非聴いて頂きたいアルバムなのであると思ったのであった。

次回は、ヨアヒム・キューンのアルバムに参加しているマイケル・ブレッカーについて書いてみたいと思う。

2005年07月27日

●マイケル・ブレッカー「Now you see it」と音程について

cover

マイケル・ブレッカーが病気になったということもあって、マイケルの昔のアルバムを聴いている。Now you see itというアルバム。もっとも電化されたマイケルのソロ・アルバムである。先日ミュージック・バトンにも書いたのだけれど、ジム・ベアードがキーボディスト・プロデューサとして入っているのがミソである。それから、ギターのジョン・ヘリントンが良い味を出してくれている。特にOde to do da dayのスライドギター(っていうんでしたっけ、忘れてしまった)が泣ける。

昔、某ジャズ喫茶でこのアルバムを先輩二人と一緒に聴いたら「これ、ほとんどウェザーリポートじゃん」と言われたのだけれど、イエロー・ジャケットほどにはウェザーではないと僕は思う。

前々から思っていたのだが、マイケル・ブレッカーのサクソフォーンの音程というのは、微妙にピッチがうわずり気味なのである。それが一つの価値を作り出して感興を生み出しているのだから、非難しているわけではない。注意して聴かないとわからないレベルのピッチの差異なのである。最近この音程もフレージングや音色と並んで、マイケル・ブレッカーの一つのアイデンティティのひとつのような気がしてきた。

2005年07月25日

●マイケル・ブレッカーが病気に

これも、MIXIのコミュニティでキャッチした情報なのだが、マイケル・ブレッカーは、骨髄異形成症候群という深刻な病気にかかってしまっているらしい。きわめて心配である。
http://jazzfusion.com/info/breckerill.htm

2004年05月10日

●マイケル・ブレッカーのこと

cover

今ではすっかり影を潜めているのだが、大学時代はサクソフォーンを吹いていた。ご多分に漏れずソプラノ、アルト、テナー、そしてバリトン、EWIを吹いた経験もある。ジャズ系・フュージョン系にあたっていた都合上、当時のアイドルはマイケル・ブレッカーだった。ブレッカー・ブラザーズで70年代のフュージョンの一潮流を築き上げ、80年代もSTEPSでフュージョン路線を守りながらも、3枚のソロアルバムで独自のジャズを作り上げていく。90年代初頭、ブレッカー・ブラザーズ再結成で再びフュージョンを作り上げ、グラミー賞を受賞。96年以降、さらにストレート・アヘッドなジャズ路線へ回帰し、毎年のように良質かつスリリングなアルバムを創っている。
マイケル・ブレッカーは、こうした自らの活動の他に、まさに数多くのスタジオ・セッションに参加している。ポール・サイモン、オノ・ヨーコ、フランク・シナトラといったそうそうたるメジャーだけではなく、SMAPや古内東子といった日本のミュージシャンのバックマンとして。あるいは、トニー・ウィリアムズやハービー・ハンコック、チャーリー・ヘイデンといったジャズマンたちのフロントとして、その参加アルバムはどれぐらいあるのだろう?枚挙にいとまのないほど。
詳しくはこちらへ。
Michael brecker(昔はちゃんとみられたが、本日現在工事中で閉鎖されているページが多い)

2004年05月09日

●マイケル・ブレッカークインデクテット

cover

2004年2月12日に東京ブルーノートで行われたマイケル・ブレッカー・クインデクテットライブの模様が、5月7日夜にNHKで放映される。これはWide Anglesのユニットで来日したライブの模様。

Wide Anglesのナンバーがいくつか演奏され、やっぱり動くマイケルはいいなあ、音だけではなく映像があるといいなあ、と素朴に喜んでしまう。なかでもうれしかったのは、古いナンバーであるSyzygyとItsbynne Reelの15人編成が聞けたこと。特にItsbynne Reelのテンションは大したもの。Syzygyではこれまたおもしろいアレンジ。この曲は第1作「Michael Brecker」に入っているのだが、ピアノソロとギターソロの狭間で、マイケルがテナーとEWIを重ねてソロ(あるいはフレーズ?)を吹いている。この部分を今回のクインデクデットでは、マイケルのテナーにあわせる形でEWI部分をバックアンサンブルが担当している。そのサウンドが、テナー+EWIのサウンドにそっくり。フレンチホルン、イングリッシュホルン、バスクラリネット、弦楽四重奏、トランペット、トロンボーンが重なったサウンドがEWIのコード音そのものにきこえてくるのだ。先日も書いたが、Wied Anglesのユニットは、シンセサイザーがほんとうに出したかった音を生楽器で実現できる、というところにその真価の一つがあるのだと思うのだが、まさにそのことを今回も追認識した形だ。

ただし、収録された音はあまりよくはなく、残念ながらサックスの音に物足りなさを感じたり、全体のアンサンブルの音がきこえにくかった(もっとも、我が家のテレビの問題かもしれないが)。

2004年05月04日

●Eliane Elias/Dreamer

cover

ステップスのメンバーにして、天才美人ピアニストの名を欲しいままにしたイリアーヌ・イリアス。ブレッカー・ブラザーズの兄ランディーの元奥様にして、近年弟マイケルをフューチャーしたソロアルバムを出しているイリアーヌ。今日また新しいアルバムをキャッチしてしまう。運のいいことに、今日(5/4)が発売日だった模様。

キャッチしたのは、もちろんマイケル・ブレッカーのテナーを聴いたから。CDショップでケーゲルのCDを漁っていたところ、隣のジャズ売り場から、あ、気持ちいいボサノヴァ系がかかっているなあ、と思ったら、おもむろにテナーの音がきこえてくる。あれ、これはもしかして、マイケル? Now Playngのコーナーに飛んでいくと、イリアーヌ・イリアスのDreamerと題されたアルバム。黄色と白のジャケットで、相変わらず美しいイリアーヌの顔。見とれるまもなくジャケットをひっくり返してジャケット上にMichael Breckerの名前を探すが、見つからない。まあ、いいか、あの音は絶対マイケルだ。というわけで、帰宅してライナーを見ると、ちゃんとMichael Breckerの文字が入っている。安心した。マイケル的には、4曲目「Movin' me on」などでソロを聴ける。なんとピッチベンダー付きである。1994年アウト・オブ・ザ・ループ以来?
最近、ダイアナ・クラールとクラウス・オガーマンの組み合わせがあったが、このアルバムもオーケストラが入っていて、70年代のリッチな気分に浸ることができる。燦々たる朝日の元で、さわやかに聴いてみたいぐらいだ。


近年の「マイケル買い」の中でも、特に大成功だったアルバムだ。