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2006年07月26日

●アバド/ベートーヴェン交響曲第3番「英雄」



またアバドのベートーヴェン全集を聴いてみる。演奏はベルリンフィル。

うーん、すばらしい。颯爽たる英雄。都会的で若々しい演奏。まるで青々とした草原で駿馬をかけさせているような気分になってくる。ベートーヴェンって、こんなにさわやかで良いんでしたっけ、と思ってしまう。クライバーとは違う若々しさがある。クライバーの若々しさが絢爛豪華であるとすれば、アバドのそれは青春の若々しさとでもいう感じ。そうだ、アバドのこの演奏の中には永遠の若さが宿っているといっても過言ではないだろう。

僕にとっての初のアバド体験は、プロコフィエフのピアノ協奏曲第三番を振った演奏で、あの若々しく覇気のある演奏に感動したものである。そんなアバドも気づいてみるともう73歳。若いと思っていたアバドももう70代か、と感慨深い。2000年に病気に倒れてしまい、それ以降のアバドの姿は往年のそれに比べると老けきってしまった感じなのだが、凄い演奏を聴かせてくれているのである。特にルツェルン祝祭管(マーラーチェンバーオーケストラ+ベルリンフィルの名手+その他ソリスト級有名人)とのマーラー「復活」は忘れがたい演奏。

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