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2005年05月25日

●ホール・オペラ「ラ・ボエーム」

サントリーホールで催されたホール・オペラ「ラ・ボエーム」に、先日行ってきた。体調は相変わらず悪いのだが、プッチーニなので行かねばなるまい。しかし、疲れた。

さすがは、ジュゼッペ・サッヴァティーニ氏である。声の質の良さもさることながら、僕がもっとも印象的だったのは的確なピッチコントロールである。筋の通った声でありながら、ピッチの狂いは全くない。上手い。上手すぎる、と思った。もちろん演技も上質。さすがはウィーンの宮廷歌手だけのことはある

それから指揮者のルイゾッティ氏の気合の入り方と言ったら…。各幕のはじめの緊張感とか、聞かせどころのフェルマータなど気合十分。このオペラの情感を十二分に表現していた。

ムゼッタ役の森麻季さんも楽しみにしていたのだが、日本人離れした容姿と美しい声がきわめて印象的。第2幕のムゼッタのワルツはさることながら、第4幕の演技や歌唱も美しい。ミミが死に瀕する場面であの透き通るような声を聞かされるとたまらない。あれならば国際的な舞台でもっと活躍できるだろうに、と思った。CDも発売されているので是非お聞くください。おすすめです。

Museum : Shushi: 森麻季「あなたがそばにいたら ??Bist du bei mir?? Live at Weill Recital Hall, Carnegie Hall, New York, 2003」

藤原歌劇団合唱部もよかった。よくまとまっていたし、声量も十分。新国立劇場とは全く違う声の質と迫力。第二幕の冒頭ではとても感心した。

ホール・オペラということで、通常のオペラハウスとは違った雰囲気ではあったが、十二分に満足できる舞台であった。

名称(和)ラ・ボエーム
名称(欧)La Boheme
幕形式4幕
作曲年1892-1895
台本H・ミルジェールの小説『ボヘミアンの生活情景』により、G・ジャコーザとL・イリッカ
初演1896 トリノ

sq配役種類名前
1指揮-ニコラ・ルイゾッティ
2演出-飯塚励生
3演奏-東京交響楽団
4ミミソプラノトモコ・ヴィヴィアーニ
5ロドルフォテノールジュゼッペ・サッバティーニ
6マルチェッロバリトンガブリエーレ・ヴィヴィアーニ
7ムゼッタソプラノ森麻季
8ショナールバリトン成田博之
9コッリーネバスディヤン・ヴァチコフ

2005年05月24日

●訃報:平岡篤頼さん

MSN-Mainichi INTERACTIVE 訃報

謹んでご冥福をお祈り申し上げます。

記事によると、

1970年代半ばの「フォニー論争」では、丸谷才一さんや辻邦生さんの小説の「本当らしさ」や「リアリティー」をめぐって江藤淳と激しく応酬した。

とある。この「フォニー論争」については追跡調査が必要である。Googleで検索してみたところでは特に有用な情報を得ることはできなかった。図書館や著作などで調べてみないとわからないかもしれない。

2005年05月11日

●辻邦生全集第11巻

Museum : Shushi: 辻邦生全集 カタログ(2)

辻邦生全集もいよいよ第11巻となった。折り返した、ということになる。フーシェ革命歴は未出版の第三部も収録される予定とのこと。ただし、第三部は未完に終わっているらしい。いずれにせよ、財布は苦しいが、これも辻先生のためだと思ってせっせと買うことにしよう。

2005年05月08日

●東京アカデミー合唱団 ハイドン「四季」

歩くのも辛いほど、体調はきわめて悪かったのだが、なんとか会場にたどり着くことができた。

お目当てはソプラノの森麻季さんで、CD通りの美声を聞かせてくれた。指揮の秋山和慶氏は、少々かっちりした硬質な演奏で、世俗的なオラトリオなのだからもう少し柔らかくしてもよかったのではないか
と思った。

しかしこの曲は長い。休憩15分を挟んで70分ずつで、全部で140分以上もあるのだから、へたなオペラよりも数段長い曲である。クラシック音楽作品名辞典によれば、「四季」の初演は1801年で、歌詞はイギリスの詩人J.タムスンによるものであるとされている。おそらくは18世紀にかかれたであろう詩であるから、アクチュアルな感じがあまりない。風土の違いや文化の違いも相当あるので、それなりに身構えないと詩を読むことができなかった。「あの、眠れない陶酔の夜」とか、「冬が過ぎて人生が終わる」とか言われても…、という感じ。もちろん学術的価値はあるのかもしれないけれど。

体調が悪いと、正しく聴くことができたかどうか、いつも心配になる。特にクラシックの場合、いろいろ耳を配らなければならないところがあるから、疲れるのである。