●一青窈「一青想」
いやあ、J-POPをここで紹介するとは想わなかった。しかしこのアルバムは実に秀逸なのである。僕はヴォーカルのついた曲を聴くときその歌詞を全く認識していない。ヴォーカルを一つの楽器としてその音質と旋律を楽しんでいる。これはクラシックであろうが無かろうが同じであるらしい。だから、筋書きや歌詞のわからないオペラを聴いても楽しい訳である。
それで、この一青窈のアルバムもやはりおなじで、歌詞はほとんど認識せずに音楽全体として認識しているようだ。その上で実に秀逸なのである。もちろん歌詞がすばらしいということはよくテレビなどで紹介されていることなのだろうが、僕にとっては、それ以上に、音楽全体のプロデュースであったり、一青窈のヴォーカルの音質や旋律に感興を覚えているらしい。
ということで、普段日本のPOPSを全く聴かない僕にしては珍しく、実にお薦めのアルバムなのである。