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2002年09月14日

●ライブを見に久方ぶり

ライブを見に久方ぶりに東京へ出る。ジャズの楽しみ方を少しずつだがわすれかけているような気がする。インプロバイズの心地よさは確かに分かるのだが、その質を維持するのは非常に難しい。芸術的に意味のあるものはやはり驚きという名の矛盾と意味であるはずなのだから、インプロバイズは習慣との不断の戦いであるべき。

プロとアマチュアの違いと言えば、些細なる技術的な諸問題を解決できるかどうか、である。意図はプロ並みであったり、着想がすばらしいと言うことは、分かる。すなわちインプロバイズの意図を汲み取ることは可能なのだ。しかしながら、それが洗練されていることが必要なのである。楽曲演奏は通常の商取引においては商品に値するのだから、傷一つついていなければならないはず。さもなくば、プロであるとはいえない。

ドヴォルザーク「スラヴ舞曲」を10年ぶりぐらいに聴く。確かに曲は分かる。だが、その先にあるものが見えてこないのはなぜなのだろうか。先を見ること、あるいは見せることが重要。芸術は与え尽くしてはならない、と言うこと。

失われた時を求めて「花咲く乙女たちのかげに」の「土地の名、土地」を読み始め、鈴木道彦訳の第3巻分まで読了。長かったが、まだ先は長い。近々なにかしら書くことになろうが、とりあえず。

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