●東京アカデミー合唱団 ハイドン「四季」
歩くのも辛いほど、体調はきわめて悪かったのだが、なんとか会場にたどり着くことができた。
お目当てはソプラノの森麻季さんで、CD通りの美声を聞かせてくれた。指揮の秋山和慶氏は、少々かっちりした硬質な演奏で、世俗的なオラトリオなのだからもう少し柔らかくしてもよかったのではないか
と思った。
しかしこの曲は長い。休憩15分を挟んで70分ずつで、全部で140分以上もあるのだから、へたなオペラよりも数段長い曲である。クラシック音楽作品名辞典によれば、「四季」の初演は1801年で、歌詞はイギリスの詩人J.タムスンによるものであるとされている。おそらくは18世紀にかかれたであろう詩であるから、アクチュアルな感じがあまりない。風土の違いや文化の違いも相当あるので、それなりに身構えないと詩を読むことができなかった。「あの、眠れない陶酔の夜」とか、「冬が過ぎて人生が終わる」とか言われても…、という感じ。もちろん学術的価値はあるのかもしれないけれど。
体調が悪いと、正しく聴くことができたかどうか、いつも心配になる。特にクラシックの場合、いろいろ耳を配らなければならないところがあるから、疲れるのである。