●バイエルン州立歌劇場ガイドツアー
バイエルン州立歌劇場のガイドツアーに出かける。ここまで見せてくれるとは、と思うほど、いろいろなところを見せてもらう。若い女性(結構スマートな女性だった)が案内してくれる。一五人ぐらいのグループになって回る。我々以外は皆ドイツ人だった模様。ドイツ語での説明で、断片的な単語を愉しむぐらい。かつての王室席、プロンプターボックス、楽屋、そして舞台にあがる。いくつか興味深かったことを書いてみよう。
- 舞台下装置もとても深い。これで舞台全体の昇降をコントロールしている。1960年代に設置されたものを今でも使っている。地下の舞台昇降装置を見学していると、後ろから大道具係が。両腕には刺青が入っている。
- 舞台装置がなにもない舞台というのを初めて見たが、思った以上の奥行き。話には聞いていたけれど、実際に見ると驚きを禁じ得ない。客席の奥行きと同じかそれ以上ある。実に広大。たしか、パリのバスティーユオペラができるまでは世界一の大きさだったはずだ。
- 楽屋は二人部屋。マクシミリアン通りに面したところ。机が二つ、ベッド、スピーカ付きの時計。出演時間を知らせるためだろう。デジタルロックの小さな金庫。おそらく歌手が自分の貴重品を入れるためだろう。そして今夜の演目「利口な女狐の物語」に使うオレンジ色の狐の帽子が置いてある。
- 正面の入り口には、胸像が三つあるのだが、正面がモーツァルト、左手にワーグナー、右手にシュトラウス、と言った具合。
- 舞台でも今晩の演目「利口な女狐の物語」の準備がされている。さらに奧には「ボエーム」のカフェモミュスがある。タンホイザーの大道具などなどが板状に分解されてコンテナの中に立てかけられている。大道具は近くでみるとかなりおおざっぱな感じで即物的。オペラが演じられているなかでみる大道具はアウラの作用で本物に見えるということ。
- 王室席。一番良い席で首相などが来るとここを使うのだそうだ。ドミンゴが出る夜などは300ユーロはくだらないとのこと。
- プロンプターボックス。意外なことに二人分のボックスがある。プロンプターは一人だと思っていたのだが。ガイドツアーに回っていた仲間が一番喜んだのがこのプロンプターボックス。普通は絶対にみられないし、なにより入る事なんてできやしないからね。