●ダニエル=フィリップ・メイソン「調律師の恋」
これは面白いです。
ビルマ(ミャンマー)の奥地へとピアノ調律へ向かう調律師の旅。ロンドンからの出発、地中海、紅海、アラビア海、インド、ラングーン、マンダレー。目的地には、ジャングルの奥地で、ピアノを弾き、笛を吹きながらイギリス軍の砦を守る軍医がいる。目的地までの旅。目的地での出来事。そして、目的地からの旅。
植民地時代のイギリス人を通して語られるビルマの風物は、もしかしたらなにかの色眼鏡がかかっているのかも知れません。ですが、それでもやはり情緒豊かです。物語としても実に面白いです。物語の良さを堪能することができます。小さい頃ロビンソン・クルーソーを読んでわくわくした、あの気持ちです。
ちなみに、原題はThe Pianotunerです。「恋」という言葉を入れるあたり、うまいものですね。
