Sponsored Link

« 辻邦生全集 カタログ(2) | メイン | リヒャルト・シュトラウス オペラ一覧表 »

2004年06月03日

●ゴスフォード・パーク(2001)

cover

舞台は1930年代のイギリスで、貴族の館、ゴスフォード・パークでのキジ撃ちパーティーで起こる殺人事件を描いている。とはいえ、殺人事件とその謎解きはある意味、脇役以上主役以下的な扱いで、描かれるのは貴族の生活と執事やメイド、料理人たちの生活のコントラストであり、貴族の「階上」と「階下」という言葉でその世界の隔たりが象徴される。

観るものは、階上の世界で貴族たちの習性、たとえばその生活を維持するために金銭を無心する有様は、名誉と欲望と現状を何とか金銭で維持しようとする、我々の姿にも似ている。

だが、この二つの世界は相互不可侵であり、「二股」をかけてパーティーに参加しようとしたアメリカ人は、いわばこの不文律を犯したということで、メイドたちの憎悪の的になる。

人間嫌いという監督のもとで作られた映画は、まさに人間嫌いが観察した人間模様。人間嫌いでもヒューマン・ストーリーを描けるものなんだ、と妙に安心する。

(過去文書より)

トラックバックURL

このエントリーのトラックバックURL:
http://shushi.s39.xrea.com/mtsys32/mt-tb.cgi/13

コメントする

(初めてのコメントの時は、コメントが表示されるためにこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまでコメントは表示されませんのでしばらくお待ちください)