●トールキン「指輪物語 旅の仲間」
なんと、こともあろうに、映画に触発されたわけでもないが、かといって映画によるところであることを否定できるわけでもないが、この大河小説を読み始めてしまった。「失われた時を求めて」もまだ半分をすぎたところだし、辻先生の「パリの手記」もやっと後半にさしかかったところだというのに。
これで3度目なのだけれど、今回はこれまでと印象が全く違う。映像を見てしまったと言うこともあるだろうけれど、まず理解できる範囲が格段に広がっている気がする。それだけ読書力とやらが増したと言うことなのだろうか?そう信じたいものだ。
小説のフロドは映画のフロドと違い、冷静であり、老成しているともいえる。齢50の中年の男なのだから。子供っぽく見られるのは、ただ小人であるからという理由だけかもしれない。そういう意味で言うと、映画のメリーもピピンも実に子供っぽい。小説の二人はもっと逞しく勇猛だった気がする。
さあて、もう王の帰還上巻を半分も読んでしまった。一日で、である。それも120分ぐらいで。もちろん、昭和60年に購入した版だから、現在売られている白表紙の版ではない。6ポイント程度(?)の小さな文字の版だ。本の匂いは古本屋のそれである。映画の世界をさらに深めた小説の指輪物語をもう一度楽しむことができるだろうか??