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2003年12月05日

●辻邦生「パリの手記」

このWeblogは幾つか意図があってはじめたのだが、そのひとつが、辻邦生についての自分の考えをまとめる場にしてみたい、という点。「辻邦生」なんて、書くのはあまりに恐れ多い。辻先生と書くことにしよう。何も媚を売るわけではなく、純粋な尊敬の念から、そう書きたいのだ。

辻先生は1925年に東京で生まれたわけだが、ちょうど32歳頃、1957年にパリへ留学される。このパリでの日記をまとめたものが「パリの手記」という形で河出書房新社から1973年に出版されている。今から10年前、高田馬場で下宿を始めたころ、明治通りから早稲田通りを東に歩いて始まる早稲田古本街で手に入れたこの本は、辻先生の著作の中でまだ読んでいないもののひとつだったが、いよいよ手をつけてみよう、と思ったのだ。これにはいろいろなわけがあるが、ひとつには某掲示板での辻先生をめぐる話題のなかから刺激を受けた、というところから。そしてもうひとつは、先日ドイツへ旅行した際、機上で数時間も辻先生のことを考え続けたというところから。

辻先生の著作について、自分なりの考えをまとめてみたい、と思う気持ちは何年も前からあったが、それを果たすことは出来ていなかった。もうそろそろ手をつけないと、一生後悔するに違いない。そこでこのWeblogをその場にしてみたい、と思ったわけだ。目下のところ、仕事は忙しく、緊張を強いられてはいるのだが(とはいっても、単なるサラリーマンなので、気楽なものである)、昔に比べて少々早く帰ることが出来るようになった。この状況がいつまで続くのかはさっぱり分からない。今のうちにやれることをやっておかなければ、というところ、なのだ。

「パリの手記」はこれまでもつまみ読みはしていたが、まとまってきちんと読む必要があるだろう。確かに「ソドムとゴモラ」もあるし、「ニーベルングの指環」も観なければならない。いくら時間があってもたりない。だが、やらねばならない。

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