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2003年12月04日

●マイケル・H・ケイター「第三帝国と音楽家たち」

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マイケル・H・ケイター著、明石政紀訳 「第三帝国と音楽家たち」(アルファベータ)を読む。ナチス時代のドイツにおける、音楽家達のエピソードの数々。リヒャルト・シュトラウス、シェーンベルク、フルトヴェングラー、クナッパーツブッシュ、クレンペラー、シュリーヒト、オルフ、プフィツィナーなどなど、戦時中のエピソードが多くつづられる。音楽を聴いているだけでは、完全なる人格を持っているようにも思える彼らの人間性が、ナチス体制下という極めて特殊な環境においてその本質が顕になるあたり、実に興味深い。リヒャルト・シュトラウスのナチスとの接近にこめられた真意、オルフの戦時中の事実、フルトヴェングラーの素顔、などなど。

作曲家達の素顔も明らかになるが、ナチス体制下のドイツの状況や、ヒトラー政権が音楽に対してはらった過大な関心が如何なるものだったのか、分かってくる。そして独裁政権が音楽を重要視することが古今東西共通していることも。ナチスのよりどころとするところが、「ドイツ的」な思想や音楽であるということもあって、音楽家や思想家などの文化人がナチスに過大な期待を表明してしまったあたりの事情、なるほど、という感じだ。

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