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2003年11月03日

●新しき土(1937)

「新しき土」は、1937年に作られた、日独共同制作の国策映画。海岸線や富士山、桜、火山などなどの日本の風物の美しさや、銀座のネオンや帝国ホテルと思しき西欧的な建物の描写で、日本の開化度を紹介している。表題の「新しき土」とは、大陸進出を国策とする日本にとって「生命線」であると喧伝された満州のこと。

主人公輝雄と光子は、二人満州に赴き、機械化された大規模農業に従事している。赤ん坊の息子を畑に寝かせ「お前は土の子だ」と言うせりふ。この8年後には満州にはソ連軍が侵攻する。彼らの運命や如何に?輝雄の息子が陸一心となり、「僕は大地の子です」ということになる、というところだろうか…。歴史を俯瞰できる立場にあっては、とても複雑なる心境だ。

それにしても、戦前の日本を見られるということは、とても幸運なこと。分離派的な建築物などが出てくると、必死でヨーロッパやアメリカに追いつこうとしていたんだなあ、という一途さに胸を打たれる。それは今でも本質的には全く変わっていない。
(★★☆☆☆)

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